ウクレレ上達の法則:ダブルバーガーセットと上達曲線

 今日はOSレベルの話をします。
パソコンでいうとOS→アプリケーションソフト→プラグイン
というようなレベルでシステムへ与える効果が大きいのですが。
(戦略の遅れは戦術・戦闘では取り戻せないというような話です)
 
ウクレレの演奏でいうと、「ストロークのやり方」をプラグイン
という定義にします。
 
えっ?練習にも上の考え方があるのですか?
と思われるでしょうか。
もちろんです。

「ストロークの方法」に対して1つ上位の考え方、
ストロークとピッキングを組み合わせるけど音の長さで使い分けるという
考えに基づく、「一連の指の動き」
このあたりがアプリケーションとなります。
 
そして、その「ストロークとピッキングを音の長さで使い分ける」
という考え方そのもの、またどう勉強を進めていくか
の思想など抽象度のレベルの高い領域がOSと言えるでしょう。
 
思想というとOSレベルより上のソフトとハードを含めた設計概念になるかも
しれませんが。
 
さて、本題に入ります。
衝撃的かもしれませんし、これまでお読み頂いて来た方はあたりまえに
感じるかもしれませんが。
 
いわゆる欧米型価値観の1つ(変わりつつあると思いたいですが)
目的、結果がでればインスタントなプロセスでいい。
むしろインスタントなものこそ手間が省けていい。
 
という考え方は、毎日、テレビなどを通じて脳にインプットさていますね。
ひとことでいうと「毎日がクライマックス」
30分のストーリーに全ての要素をぶちこむのですから大騒ぎです。
 
すこしゆとりが出ると、2時間か3時間の映画になりますね。
(007などスゴイですね、2時間のなかに、美男美女、ギャンブル
 スーパーカー、カーチェイス、酒、アクション、拷問、全部出てきます!)
(実はダイスキ)
 
しかし、実際になにかを上達しよう。
ウクレレを弾いていこう、書道をやろうというときに。
 
30分の中に旅立ちから、挫折、そして師との出会いにライバルの出現。
その切磋琢磨の末に見いだした新しい宝。
最強の敵の出現と敗北、復活と栄光。
 
みたいなことが全部詰め込まれる事は実際の人生には
起こってこないでしょう。
 
毎日がクライマックス。
は絵に描いたもちです。
 
しかし、現在の経済システムは絵に描いたもちを大量生産し
もちは旨いぞ!もち食え!きなこもちも食え!こんどはあんこもち!
ともちの嵐です。
(腹はふくれず。。。)
 
そうして、熟達という長い年月を要するが、ほのかな喜びを与えてくれる。
ときには、長いながい低迷期をすごし(冬のような景色ですね)
そのあとに、爆発的な向上をもたらす(実りの秋)実際の上達という道そのもの。
 
 
この道に入るという選択じたいが、見えにくいもの。
あまりポピュラーでないものになっているようです。
 
かたや、毎日がクライマックスという幻想
に支えられた虚の消費を中心にすえた生活。
しかし幻想では支えになりませんので破綻するのが見えています。
 
具体的にいうと、呑めばすぐ気持ち良くなる薬とか。
負ける確率が、事故に遭うより低いけど勝つと儲かる遊びとか。
かく言う僕もお酒を呑みますし。
映画も好きでよく見ます。
 
まあ、全てを道にささげるというのはいわば異常な状態で
ありますので普通の社会人にはなかなか出来ない事です。
 
だけど、毎日がクライマックスの幻想だけで生きていくと。
心も体もインスタントづけ(ファストフード)傾向になってしまい。
よいコンディションでほのかでしみじみとした春夏秋冬を味わう
ことは出来ないでしょう。
 
おそらく会社の仕事でも、素早い対処が上手い人が
評価されて。
その対処をじわじわ、少しずつ仕組みに落としていく人
の仕事が評価されにくい(みえにくいから)
という側面もあるかもしれません。
 
しかし、両者の仕事が1つになるので大きな価値が継続して
成長してゆけるのです。
 
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現在の便利さと、古い価値観の中にある道という考え方。
両方をよく知り、味わい、バランスをとろうとすること
これこそが現代を生きる醍醐味なのかもしれませんね。
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