━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<今日のうずまきシステムデザイン論>【 同じことの繰り返しに変化を付け無限に楽しむ 】───────────────────────────────────■秋の到来は目に見えないけど、感覚でわかる。 かなの稽古で藤原家隆の歌を練習しました。 ちょうど季節も今頃にぴったりの歌で ーひらがなではー きのふだに とはむとおもひし つのくにの いくたのもりに あきはきにけり ー漢字仮名交じり文にするとー 昨日だに 問わむと 思ひし津の国の 生田の森に秋は来にけり ー現代語訳するとー (まだ暑かった) 昨日ですら、訪ねようと思っていた 津の国の生田の森に ついにやって来たところ 秋もやって来た どのこんな歌のようです。 暑かったのに急に秋が来た! 目に見えないものですが 秋の到来はハッキリわかるのですね!■ヘンタイではなく、変態でもなく、変体かな こちらが最後に書いた作品(写真)ですが。 昔、社会の授業で万葉がななんて出て来たのを 覚えているかもしれませんし、覚えてないかもしれませんが かなの分野では当時の人がやったように 変体かな(変態、ではありませんよ) と言っていろんな漢字の音だけを 日本元来のやまとことばに当てはめて使っています。 だから、まああんまり読めません。 かなを書く人は辞書引きながら勉強します。 現代の方言以上にちょっとした外国語のようです!■かなと音楽の類似点 かなを書いていると音楽に近い! と感じる部分があります。 例えば、この1枚の中で「墨継ぎ」と言って 筆に3回墨をつけています。 付けた直後は文字色が濃いですが、 段々書いて行くと、紙に墨が吸われて 筆の墨が減って行くので 次に付ける直前は文字色がかなり薄くなっている。 この1回で書いた部分が音楽の1フレーズ(一息)に近いと感じるのです。 墨継ぎ場所はこの写真では(右上から左下に書きますので) 1回目:一番右上 2回目:2行目「し」と「つ」の間 3回目:3行目「の」の下です 歌も1フレーズは吸い込んだ一息を吐きながら歌う。 だから、墨継ぎと息継ぎ、近い感覚だと思えます。■単純な繰り返しを避け、変化を楽しむ 漢字でもかなでも書道をやっていると 繰り返しを避けるということに注意を払います。 全く同じ字が出てくると 少し書き方を変えたりとかですね 縦棒を伸ばしてみたり、カタチを変えたり工夫します。 さんずい、なんてのは、点を3つ打つわけですが、 点のカタチを変えたり、繋げてみたり、 挙げ句の果ては1本になっちゃったり(笑) かなですと変体かな、がありますので 同じ音の全く違うカタチの字を当てたりするんです。 こんな風に、ルール内?でうまく変化させて同じ表現を避ける。■音楽でもテーマは繰り返す 音楽でもテーマの繰り返しは、何度も出てきますね。 メロディは同じでも、伴奏が少し変化したり コードワークで少し色がついたりと 時代劇の「暴れん坊将軍」をご覧になると分かりやすいですが 同じテーマ(メロディー)しか使っておりませんが 悪人を懲らしめる場面ではベースラインも勇ましく男前な感じ。 おさばきのシーンで、悪い事はしたけど止むに止まれず 将軍が寛大な処置をとるシーンでは スローテンポ、同じテーマが涙を誘うような曲に変化します。 書道も、音楽も、映像がついてくると分かりやすい 単純な繰り返しを避けて変化を好む物のようです。 あらゆる角度から見る事でテーマに深く迫れるのかもしれませんね。■話は戻りまして この書のお手本、めずらしく3文字も全く同じ字 が出てきます。 これを、回避するのに今回「味な工夫」を使いました! 最初にお話した墨継ぎの位置を工夫しているんです。 さて、対象の文字は「け」です。 「毛」のカタチが割と残っていますが、 写真では 2行目の2文字目 と 3行目「の」の下にあります。 2度目の墨継ぎの位置は「の」でも「け」でも いくつか候補はあるのですが 同じ字「け」の表現を変化させるために、 3行目「け」にピンポイントで墨を継いでいます。■変化をつけて楽しむ事 本日は、書道の見方の一部を参考に 変化を付ける事について書いてみました。 音楽に応用するなら同じメロディでも強さを変化させたり 逆にそれ以外の部分を弱くしたりと遊べそうですね。 また、単調に見える毎日にも 工夫で変化を付けられるのかもしれません。━━━━━━━━━━━━━━「うずまきシステムデザイン論」━━┛「ウクレレとは何か?」という基礎から知りたい方はこちらの無料講義をご覧下さい。https://ukuleleschool.net/ukulelelesson/また、このブログ記事は、メルマガより抜粋修正してお届けしています。フォームよりメルマガに登録頂ければ高橋の日々の思索を綴った最新号が毎日リアルタイムに自動で届きます。
ウクレレ教室:繰返すテーマに変化を付け無限に楽しむ
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