昨日の記事にこんなおたよりがきました!
Sさん ありがとうございます!
*****ここからおたより**************
福岡のSです。
いつもためになる興味深い話題を楽しみにしています。
今回の上達の方法は特に興味深く拝見させていただきました。
私は8年程前、チェロを習ってたことがありました。
先生は妥協を許さずとても厳しく練習曲を弾き終わった後、
「はい、良く弾けました。
でも何の感動もありません。
もっと歌いなさい。
もっと聴く人に音を届けなさい」
といつも指導され音楽とは自分のテクニックとか満足ではなく
人に聴いてもらって
いかに感動してもらえるかなのかと眼からウロコでした。
先生は厳しかったけど今もウクレレの練習中、
先生の言葉が聞こえてきます。
「もっとうたいなさい」と!! Sさん。
*****ここからおたより**************
非常に、高いレベルのレッスンだったのですね。
一般的には演奏家の目的は相手を楽しませることになるでしょう。
しかし、
音楽の目的はそれぞれの方のそのときの生活に応じて各段階で
設定するべきだと僕は思います。
純粋な演奏で感動を分かち合うというのは
これは超上級レベルなので誰もかれもに求めることは適切
ではないような気がします。
音楽は社会的な意味がありますし、個人的な意味もそれぞれの
方によって違うでしょう。
たとえば
普段から指を動かして、いつまでも若くいよう。
とか
好きな人の誕生日にハッピーバースデーを弾いてあげよう。
とか
海外の友人が来るので、その国の曲を一緒に歌って気持ちをなぐさめよう。
とか、
バリバリに上手くなって、みんなをあっと言わせたい。
等など。
すべて立派な音楽を求める純粋な目的です。
どれもこれも、いとおしい。
全ての人の奥深い人生のドラマとともに音楽がある。
なんと素晴らしいではないですか。
これからは、そこまで踏み込んで
何を目指して音楽をやるのか、話し合いながら
おこなうレッスンというのが主流になっていくでしょうね。
音楽を教えるという人には相手の目的を一緒に達成できるように
どう教えるべきか考えるという必要が出てくるでしょう。
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さて、昨日につづきます。
コード化=一連の連続した技術を固まりで捉える。
このことを言葉やイメージ、記号などで行いました。
これをデコード=再度、他の場面に応用するのが
次のステップにないります。
例を挙げていきます。
右手のリズムの固まりを1つ覚えたときに
左手の押さえ方のカタチが変わっても、右手のリズムが同じであるとき、
それぞれの組み合わせをその場で替えて
いちいち、それぞれを組み合わせる練習をしなくても
その場で組み合わせる事ができる。
もうすこし進むと
右手のリズムが同じといいながら、1弦から開始する部分が
2弦に変化する。そして左手の押さえるカタチも変化していく。
というコトへの対応も同じようなことです。
といったこともコード化、デコード化出来ている状態の1つとなりますね。
こういう応用ができるには。
同じ「技術の固まり」がある場面で使えると認識し。
それを的確に再現できる。
という技術が必要になってきますの。
どの場面で使えるか、前後の文脈を含め。
譜面を見たときに、リズムが同じパターンである。
とかメロディが音階が違っても同じ上昇下降パターンを
持っているときに、ある技法の固まりを使える。
という認識ができるようになります。
(最終的には指示が無くても、分かるレベルになります)
(誰かの演奏を聞いただけで指の動きが分かるのです)
(こういう表現、音が欲しいときにはこの動きと決まってくるんですよ)
前後の文脈を読んで使う、判断を下せることが大切なので
練習する時も前後を含めて反復しましょう!
そして、いままでも繰り返してきたように。
反復練習を続けて無意識で行えるレベルに持って行くのです。
できにくい部分について、前後も含めて意識的にゆっくり、
間違えない速度から繰り返し、段々早くしていく。
意識してやる段階では
体の動きと意図と結果の音を全て認識しながらやるのですが、
体にしみ込んでしまうと。
(コード化達成)
あのやり方だと思う程度で、
(キーワードや象徴で全体を引きだせる)
一連の動きの固まりをほぼ
自動で体が行い(デコード化)
結果としての音を確認するような感じになります。
全部意識していた頃とは疲れ方がまったく違う(少ない)
ということになってくるのです。
この感覚を味わうと、上達している!
と嬉しくなり楽にもなるので上達が加速してきます。
今回の説明で、反復練習の上達への位置づけが明確に
なってたのではないでしょうか。
意味をしり、納得して楽しく練習しましょう!
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コード化(脳で理解)した内容をデコード(体で表現できる)
そのために、普段の基本技術の反復練習。
実際の曲では気になる部分の前後を含め反復練習。
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