ウクレレ上達の法則:楽器の物理学を知る 弦のテンション25kg(子供1人分:指と楽器へのダメージ、リスクがあります)

 

こんにちは!

まだ寒いですね。

さて、昨今の楽器演奏についての考察にお返事を頂きました!

Kさん、ありがとうございます!

紹介させて頂きます。

*****ここからおたより****************

高橋さん

メルマガの方毎号楽しく読ませて頂いております。

最近のピッキングのスピードと音色に関しては

非常に共感し拝読させて頂きました。

さて本日メールさせて頂いたのは音色に関連し

弦の太さと張力(テンション)に関し、

世間一般に『太い弦の方が、張力が強い方が音が太い』という

誤解があるのではいうお話についてです。

イメージ上そう思われるのは当然ですが

同じ材質の弦では太くなるほどその太さで

振動しにくくなり

(ギターやベースで同じ音程を違う弦で

鳴らしサスティーンを比較すれば明白です)、

張力が強くなるほど張りによって

弦が止まろうとする力が強くなる

(輪ゴムで引っぱり具合での振幅をみればわかります。

またギターのドロップチューニング等

ダウンチューニングのサスティンからもお分かり頂けるかと)

からです。

この事は特にエレクトリックベースの世界では

近年のハイエンド楽器において弦高を低くしてゆく試みや

軽いゲージの発達からも汲み取れるかと。

かと言って細ければいいという訳ではなく

最終的に楽器の設計とプレイヤーにより最適な

弦の太さがある話なんですが。

(ウクレレの場合素早い音の減衰も重要な音色ファクターですしね)

高橋さんの場合様々な試行錯誤と培ってきたテクニックで

張りのあるゲージを使いこなしているかと思われますが、

メルマガを読んで

『私もギターの弦を張れば重人さんみたいにいい音が出せる!』

と勘違いして楽器や手を壊すかたがでては大変ではと思い

老婆心ながらメールさせて頂きました。

ではではお寒いですが頑張って下さい!

また今年は是非東京でライブをお願いします!!

*****ここまでおたより****************

Kさんは、プロベーシストとしてのキャリア

が有りますので、その観点からも

貴重なご意見を頂きましてありがとうございます。

ライブ!楽しみにお待ちくださいね!

仰るとおり、むやみに初心者の方がギター弦などの

テンションの高い弦を張ることへのリスクを書くべきでした。

今回書かせて頂きます!

これまでにも書いた通り、速度の早いピッキングにより

高次倍音の含まれた輝きの有る音が得られます。

弦が強く張ってありますほど、動きにくいわけで

指が触れる時間も瞬間的に短くなります。

これは輝きへの近道であるわけですが。

同様に指にも、楽器にも負荷がかかります。

バイオリンでは約400グラムの重量にも関わらず

4本の弦で楽器に対して合計25kg以上のテンションを持っています。

ウクレレでも近しいのかもしれません。

(ルシアーの方などご存知でしたらお教えください)

1本の弦に6kgのテンションがかかっているとしましょう。

それをある地点まで指一本で引っ張り上げてリリースする。

すなわちそれがピッキングなのです。

6kgというとダンベルですね。。。

大きなペットボトル4本ですよ!!!

これはいきなりやると、指を壊しますね。

初心者の方は是非、テンションの緩い弦から初めてください。

僕の生徒さんで、ピアノの先生がいらっしゃいますが。

長年の訓練で指が痛むと仰るので、アメリカンチューニング

用の弦を使ってみてもらっています。

こちらの弦です。

ナイルガットとかもやや弱いですので、良いかもしれません。

また、僕はソプラノばかり弾いていますが、コンサート

で同じ素材の弦ですと長いのに同じ音=テンションが高い。

方向に行きますので注意して下さい。

そして、そういう強力な荷重、バイオリンで25kgですね。

をウクレレのナットとサドルで支え、ブリッジとペグにもろ

に力がかかっています。

ペグは金属製でネックに埋まっていますから強度がありますが

ブリッジは、ニカワやボンドで張り合わせてある小さな木材

ですね。

そうです。

強いテンションでブリッジが吹っ飛ぶリスクがあります。

僕も、初めて師匠の真似をしてギター弦を張る時は

「どきどき。」

「どき」

したことを思い出しました。

2度目のどきどきは、マーティンのビンテージ3Mを

買って貼った時です。

これはもう、ブリッジが飛ぶのも

どきどきを伴う自己責任として行ってください。

上記の3Mは60年代なので枯れすぎておらず

なんとか持っていますが、20年代のスタイル0

という楽器には怖くて絶対張れません。

木材が枯れて、非常に軽い状態になっています。

おそらく、ブリッジが飛ぶか、トップが割れるか。

愛する楽器にダメージが及ぶ予測が立ちます。

25kgですので、小学校にあがるかどうかの人

もしくは、立派なマグロがブリッジに乗っている。

そんな感じでしょうか。

作りが相当しっかりしている楽器で接着状態も

良い物でないと、(良い物でも)当然リスクがありますね。

反対から見ると、そいういう弦を貼る種類のプレイヤー

は、そこまでリスクを引き受けつつ、指も鍛えてまで。

「良い音をだす」

そのことに取り組んでいるのです。

★バイオリンでの弦のテンションなどの数値が

ウクレレと全く同じではないはずですが、参考に載せました。

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超上級者は時に、特殊な道具の使い方、設定を

することがあります。

(ママチャリからいきなり競輪用に乗り換えては危険です。)

使う人、道具自体へのダメージ、リスクも意識し、体は徐々に鍛え,

リスクを自己責任で負いつつ、欲しい結果を追いかけて行きましょう!

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