ウクレレ上達の法則:強さと柔らかさの同居(1)〜木村政彦の練習より

さて、引き続き読書をしています。
木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったか。ショッキングなタイトルですが。
歴史の闇に葬られた最強の柔道家、木村の生い立ち、半生修行の方法など多くのエピソードが出てきます。
とんでもない、修行をしていたようです。腕立て伏せ1000回を寝る前にとか。にわの大木にロープを結んで打ち込み1000回とか。
■この後無敗の神話を打ち立てる木村ですが  若いときに大きな試合で負けています。
 その相手は柔道だけではなく合気道をやっており
 いつもの、剛の技だけでは通用しなかったのですね。
 組み合っても力みが無く、 とらえどころがない。 そして木村はやられてしまうわけですが。 その後がやはり違う。
■一度、荷物をまとめて故郷に帰ろうかと するのですが、
 先輩にカツを入れられ目が覚める。 1回負けたくらいでなんなのだ!と。 これからさらに修行して最強になるんだ!
 ということで、木村は考えます。
 相手を倒すにはだましではいけない。 このころ木村の技術も、ある技をだすとみせかけて くずして、別の技をかける方法を使ってようです。
■この方法ですと、うまくいくと倒せるけど。 技を読まれると、かわされる。 踏ん張られると技がかからない。
 こういう確率により技が決まる事を かれは嫌ったようで
 すでに相当、鍛え上げていたいにも関わらず 奴に勝つには、柔らかくて強い腰が必要だと
 さらなる修行をはじめます。
■そう、柔らかさと強さの同居がテーマです。
 強さが無ければ、技をかけきれない。 踏ん張られたとしても引っこ抜いて投げる 強い腰をまずは目指したのです。
 しかし、強いだけでは 相手が力を抜いてしまうと 空気や、発砲スチロールを投げるようなもので すっぽ抜けてバランスを崩してしまう。
 ここに柔らかさがあればバランスが 保てるわけです。
■そしてこれを木村が得るための修行とは!  いがいに考えは単純なのですが おそろしいのはその徹底ぶりです。
 まず、強い腰について 庭の大木にロープを巻いて これを投げるように打ち込み
 100本、200本、1000本 と日々数を増やしていく。
 当初は布のロープだったがこれも すぐに切れるので麻ロープに変更。 いつしか、身体にプロテクターで巻いた 座布団も外し、初回は失神。
 ■激烈に修行したのです。
 毎日血まみれでかさぶたが乾く前に さらに修行を続けるのでキズが癒される 間がなかったとのことです。
 そしてある日、この大木が 枯れて朽ちてしまう。。。
 次は柔らかい腰の番です。
■こんどは、竹を相手に打ち込みを始める。
 これも思い切りやっても しなり、反動で全く予想と違う 反応が帰ってくる。
 それを平気で打ち込み続ける事で 強く、その上柔らかい腰を  作り上げたとのことです。
■その後、負けたあの相手に  木村は再度挑戦し 稽古のスパーリングとはいえ なんども畳や床に投げて雪辱をはたした
 という話が残っているのです。
■きのうは、初心者は 自分で方向性を決めて練習を組み立てられる 前段階と書きました。
 その先にある。
 自分の負けから、反省し (弱点か)
 さらに強くなるために 必要な練習を考えて
 それを継続できる事。 これは中級〜上級と進むときに やはり身につけておきたいことです。
■これは、自分で工夫するとともに
 皆さんに先生がいればその方 また、周りの方の勉強方法が 参考になると思います。
 そういう部分も注意して 見たり聞いたりしておくと 非常にあとあと役に立ちます。
 木村の師匠 牛島辰熊(凄い名前!)
 も庭岩を持ち上げたり。 やはり千本打ち込みをやっていたようです。
■ぼくのウクレレ師匠の場合
 オオタさん、灰田先生、エディカマエ さんなどの演奏を深く研究していた。 (耳コピし、さらに独自に修正していく) 譜面を研究する (何種類も取り寄せて比較研究してました) オリジナル(古い)の演奏を研究する トップアスリートや芸の名人の言葉をメモする
■書の師匠の場合
 ある時点の自分の作品のバランスをみて 上に白紙をのせて、気になる部分を直し 少しずつでも全体のバランスを理想に近づけていく。
 古典の臨書(模写)
意外と普通のことですね。。。(笑)
しかし、強さと柔らかさ芸術にも一般に必要とされるようなキーワードに思えます
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【まとめ】 負けや失敗から必要な方向性 たとえば、強さとやわらかさ を導き自らそこに向かって
 練習方法を決めていける。 これは理想的です。 最初はお手本になる人の 練習方法すら真似から入れば
 次第に今自分に必要な練習方法を 編み出していけるようになることでしょう。 そして意外に達人もシンプルなことをやるものですね。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■