ウクレレ上達の法則:道具にこだわる3 最初は使いやすいもので慣れ、しだいに表現域の高いもの、性質の好きな物を取り入れて行く


今回は僕の使用している楽器と弦を紹介しながら
なぜ!それを選んできたかというお話をします。
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扱いやすい物から入り、そのジャンル全体に慣れる
その後は扱いやすさより表現の幅や質にシフトして行く
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さてウクレレ弦の太さやテンションは弾きやすさと表現域に大きく関わってきます。
前回お話したように弾きやすさと表現域が楽器と弦で変わってくるのですが
弦にはもう1つの重要な要素である「音質」に大きな影響があるのです。
 

そんなわけで
表現したいことの幅が広いこともあり僕はウクレレを2本常用しています。

これはチューニングが違っていて、1本はスタンダードな伝統的な
ウクレレのチューニングでハイジー(4弦のGがソとなっている 3弦ドが上がっていった最初のソ)
もう1本はロージーチューニングで4弦のGをオクターヴ低くしています。
 

ハイジーはウクレレ独特のチューニングでコードを弾いたときに最初に出る音が
ダウンストロークでもアップストロークでも高い音がでるのでコロコロとさわやか
ウクレレらしい音色が出るのです。
 

これに対してロージーは音域が広がるのでクラシックやある種のポピュラーなど
ベースを締めたいときに有効です。
 

さて僕の使っているウくレレと弦ですが、
 

ハイジーはaNueNue ソプラノマンゴー カスタム
「takahashi shigeto model sun raindrop rainbow」
という長い名前のシグネイチャーモデルです。
(以下 重人モデル)
ロージーはマーティン3M 60年代
の2本を通常レッスンでもライブでも使用しています。
 

重人モデルは最初にaNueNueが張っていたオルカスというブランドの
黒いフロロカーボン弦を使用しています。
なかなか良い弦で楽器の持つ音の甘さと太さを上手く引きだしております。
テンションが僕には弱いのでサバレスに変えるか検討中なのです。
 

楽器自体はaNueNueのソプラノの中では一番クラスの高いモデルです。
通常のラインナップよりも左右合計3mmネック幅を広くしてコードを押さえた
ときのホールド感を高めています。
(弦同士の幅は通常と同じ)
 

マンゴーの個性的な音が気に入ってこの材で作ってもらいました。
3年ほど前ですが、台湾のaNueNueのオフィスを訪ねたときに
3つの材で作ったサンプルのウクレレを見せてもらいました。
マホガニー、コア、マンゴーです。
なるほどマホガニーもコアもいい木を使っていてよく鳴る。
 

マンゴーはそれほど鳴らない印象でしたが。
 

これ!
 

と一言で決定しました。
後から自分好みに仕上がってくる材の感触があったのです。
 

タイのウクレレフェスの前日にホテルで出来上がった楽器を手にしましたが
立って弾くと、ウクレレの音が体に伝わりハラの底に響いてくるのを感じました。
これはいい1本だ!
ということで愛用し今ではその後弾きこんだのでリバーブがかかったような
輝きのある音になりつつあります。
 

ミュージシャンの友人も同じ事を言う人が少なくないのですが、
aNueNueは価格と音のバランスでは相当高いパフォーマンスを出しているのでは
ないでしょうか。
 

 

マーティン3Mはロージー仕様なので4弦がハイジーより1オクターブ低い
そのため、1~3弦はサバレスのフロロカーボン(確か今はブルーのハイテンション)
4弦はハナバッハ(ドイツのギター弦)のグリーンラベルを使用。
 

 

サバレス弦は赤がノーマルテンションで青がハイテンション
種類がナイロンとフロロカーボンがある。
フロロカーボンの方が音に艶(きらきら感)がありチューニングも安定する。
ナイロンの方が生なましい感じで粘りを感じる。
フロロカーボンというのは音も純度・密度が高く、非常に使いやすい。
 

ロージーのウクレレでは月の光やアヴェマリアなどのクラシック曲も弾くため
やはり音域、表現域を最大化するためにギター弦を張っています。
 

4弦に張っているハナバッハも1~3弦のサバレスと相性が良くて自然にかつ
クラシカルで長いトーンが得られるので気に入っています。(おすすめロージー用弦)
 

やはりクラシックを弾くには楽器も今のところは古い楽器でそれなりの説得力のある
音が僕には必要な段階です。
 

人気のある弦でアキーラのナイルガット弦も修行初期にはよく使いました。
テンションが弱いのでビンテージの耐久性があまりない楽器にもいいと思います。
これは良い弦、で楽器を選ばずその弦の音が出てきます。
安い楽器も良い音になりますが、高い楽器もその弦の音になるので
 

やはり楽器の音も引きだしてとなると、別の選択に成らざるを得ないといったところです。
マーティンやサバレスのウクレレ用弦も太くていいですね。
 

扱いやすい順に
フロロカーボン、ナイルガット、ナイロン
でしょうか。
番外でガット弦もありますね。
昔は羊の腸(ガット)だったようですが今は猫の腸の弦があります。
非常に扱いづらいです。。。
 

以前はナイロンしか選択肢がなかったのにバリエーションが増えたものです。
 

こうして見てくると、扱いにくい楽器(マーティン)に扱いやすいフロロカーボン
(ただし、ギター用で太いので扱いにくい)弦を組み合わせていますね。
これがギター用のナイロンだったらさらに難易度が上がります。
しかし生なましい、トーンをもしもこれから追求するとなるとそちらに向かう必要が
出てくるかもしれません。
 

そして、指で弾くか、爪で弾くか。
という点も音の質に大きく影響があります。
これは道具といっていいのか微妙なところですが、
爪やピックで弾くとキラキラと輝きの有る乾いた音に、
 

指で弾くと、これはしっとり感と粘りや生なましさ
に溢れた音になります。
そこが僕の音でもあります(苦笑)
 

以上のように
弦には弾きやすさや表現域とともに材質と表面状態による音質
を左右する要素があります。
音そのものの芯はやはり技術的な部分ですがそこの表面にでてくる
質感は道具だてでも変わってきますのでお好みを見つけるのも楽しいかと思います。
 

楽器や弦など道具の組み合わせにより弾きやすさ、弾きにくさが変わってきますので
最初は弾きやすいもの、扱いやすいものの組み合わせで楽をして
楽器や扱い方に素早く慣れるほうが習得の近道となるでしょう。
そして、いろんなファクターを弾きにくくても表現の幅が大きいものに
取り替えて行く。
また、曲やジャンルなど表現対象や好みによってこの音質が欲しいというときに
楽器や弦、爪などの要素に特別なこだわりが出てくることもあるでしょう。
 

 

書道でも道具に対する基本の考え方はほぼ同じであります。
おそらく僕が別の何かを始める時もこの考え方を当てはめていくと思います。
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扱いやすい物から入り、そのジャンル全体に慣れる
その後は扱いやすさより表現の幅や質にシフトして行く
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結局道具にこだわるというのは後からでること、何が表現したいかで変わってくるのですね。