ウクレレ上達の法則:習慣化と言語化と安定感


こんにちは。はじめてのウクレレレッスンDVDが発売されてやっと1月
私のサイトから購入頂いた方には、Q&Aや、DVDがもっと役に立つ提案などを送らせて頂いていています。
これまでの楽器教材とは違った、即時性や双方向性のあるものにしたかったので実現できて嬉しいです。ありがとうございます!!!
さて、こんなお便りが来ていますので紹介し、DVDをお持ちで無い方にも読んで頂けるような返答をしていきたいと思います。
今日も宜しくお願いします。
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TO:高橋様FM:E
お世話になっています。質問への解答を水平展開いただきまして、ありがとうございます。参考になります。
DVDの感想と1点ご質問をメールさせていただきます。
【感想】 DVD大変満足しています。 毎日見ています。 もう何回も見ています。
 この教則DVDは本当にすばらしいと思います。「目から鱗」のいろいろと知らなかった技を知ることができました。

・「ネックの裏側においた親指をなるべくローポジションから動かさないこと」  たしかにこれで、安定し、スムーズにポジションチェンジもできますね。  親指をそのままにしておくなんて全く考えたことはありませんでした。
・「弾く方の手でボディを支えると安定し、ピッキングに強弱がつけられること」  これまでも、手は無意識に添えていましたが、強く弾くこと、コントロール  することはできていなかったと思います。
・「4から2弦は親指で弾いて、1弦だけ人差し指のアップで弾く奏法」等の  音を立てる奏法もしっかりマスターしたいです。
今、あまりウクレレを弾く時間が取れませんが、毎日少なくとも15分は弾けるので、ネックの親指を動かさずにコードチェンジをしたり、支えることにより強弱をつけて弾くということを意識してスケールを弾いたり、1弦だけ人差し指のアップで弾く奏法を繰り返し練習しています。
【ご質問】
ウクレレのボディを弾く方の手で支えて弾くと、強弱のコントロールもできますし、立って弾く場合でも安定して弾くことができますが、ストラムをするために支えていた手を離すとやや安定しなくなります。
立って弾く際に、ストラム時でもウクレレを安定して持つコツがありましたらお教えいただけないでしょうか?
*今回のDVDで高橋さんは座ってウクレレを弾いていらっしゃいますし、DVD と直接関係ない質問ではありますが、お教えいただけると幸いです。
以上 よろしくお願いいたします。*********************************
Eさん、嬉しいご感想とご質問、誠にありがとうございます。お忙しいこともあるでしょうに、毎日見て頂けるとはそれだけの価値を認めて頂いたのだと自負しております。
また、英語収録の日本語字幕ですが、おたよりを拝見し「安定」「音を立てる」など上達のキーワードがしっかりと言語化されていらっしゃるのでさらに嬉しくなりました。
日本語字幕も活字で(漢字:表意)で情報が入って来る。これも、いいものですね。
またおたよりを書いて頂く段階で、さらに言語化が進み定着が進むという良い循環が起きていると推察しています。
手前味噌ですが本当にDVDと仕組みをうまく組み合わせて活用し始めてこられた気がします(微笑)
■そう、しっかりと意味を理解しながら実技を練習すると 演奏が安定する物理的な各技(アプリレベル) とその背景にある「安定」という 演奏向上思考の方向性(OSレベル)が統合されていくのです。
■そしてこの学びを自ら言語化することで、体験が経験となり 他の人にも伝えることが出来るようになっていくのです。
■そして一日15分という貴重なお時間を 練習にあてておられる。 毎日DVDを見ておられる。
 しばらくお話してきた習慣化ということに 繋がっていますね。
 一回見て、「ふーん」でできた「つもり」 になるのではなく、実際に試して 自分のものになさっているので確実な学びとなっておられます。
 きっと、3週間、3ヶ月後には一段階のジャンプが 実感されるのではないでしょうか!
■ご質問もありがとうございます。 もちろんDVDに直接関係がなくても大歓迎です。  立って弾く場合の安定感をどう作るかですね! しかし、安定感とはすばらしい着眼です。  体の安定感が無いと、演奏するのに注意がより必要 になり、精神的にも肉体的にもより緊張します。 おなじ演奏でも、安定感のある姿勢をつくれば 非常に楽になる、すなわちパフォーマンスが発揮できます。
■立って弾く場合に、ストラムをすると ピッキングみたいに、右手の空いた指で楽器を ホールドできないので、安定感が落ちます。
 そこで、右側のホールドは肘の内側でウクレレの ボディをホールドしますね。  (ホールド位置の一参考:ポートランドウクレレフェスティバル)
■そしてストラムは本来、安定できる。 ということをご説明しますね。  ストラムは基本的に8分音符がおおいですが ダウン、アップの繰り返しで弾きます。
 このとき一番合理的な動きとしては 手首の回転で弾き、肘を振りません。
■人間の体のしくみからして 小さな部分を動かすのには小さな時間 より大きな部分になるに従って大きな時間 を必要とします。
■作業の分析や改善に用いるモダプツ法 その定義によりますと
 指の動きの時間を1としますと 手首の動きは2 肘から先だと3 腕を使うと 4 肩からだと 5  の時間がそれぞれかかります。 (実際には、0.129秒を掛けると時間が出ます)
■ドラムでもきちんとしたレッスンでは 手首の小刻みな動きで16分音符をたたき 肘からふりあげて、落とすことで8分音符 腕をふりかぶるって、4分音符 肩から大きく2分や全音符という基本表現を教えています。
■そう、ストラムの基本は手首の動きなのです。 ピッキングの指の動きを16分音符にあてると 手首の動きは8分音符にあてはめられます。
 基本的なストラムでは、8分の連続した上下運動で たまに、付点8分音符が出たとしたら、上下の うごきのどちらかを、わざと弦に当てずに 空ストラムすればよいわけですね。
■肘の動きを沢山使うと 肘の内側でホールドする為安定感が減りますが。 手首をメインに使う場合は安定感が減らないのです。
 まずは、鏡を見て肘をどれくらい振っているか 見てみましょう。
■そして手首でストラムのこつですが 夏の暑いときうちわで扇ぎますね。 あの動きです(笑)
 手首が回っていますよね。
 このとき肘は往復運動はしていません。 肘から先には2本の大きな骨があるのですが 小指側の骨が支店となり親指側の骨が 弧を描いて往復運動します。
■これがストラムの動きです うちわを握っていた、人さし指を ゆるめ、楽器側、自分のへそ側に 指先を向けて下さい。
 ストラムが完成します。
■これで立って弾いても 安定するストラムになりますよ。  あと立っても座っても、体全体を安定 させるコツですが、指板や指を覗き込んで 見ない事。
 頭が前に出ると重心がくずれ、体全体が それをフォローするのに多大な頑張りを するので、音を出すバランスがくずれます。
■ではどうするか! 小さく頷くときのように、首と頭の 間の頷きで視線を下げるのです。
 このためにも、暗譜してしまうと とても有利ですね。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【今日のエッセンス】 ■個々の技術に対する、基本的な考え方を理解し  これを繰り返し(習慣)て会得することで  物事の上達はある時期、階段的に加速します。
 ■そしてその学びは言葉に変えることで  脳に定着、格納が強化され応用・説明が  できるようになるのです。
 ■安定のためには、支える点を認識・意識する  また体全体に無理をかけない方向で  負荷を減らしましょう。
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